【鉄道】さよなら小田急ロマンスカーVSE(50000形)

(画像元:愛称別トレインマーク事典)より

2022年3月12日の春のダイヤ改正を前に、小田急の白いロマスカー50000形VSEの定期運用が終了となりました。車齢は17年とまだまだ第一線で活躍することができる小田急のロマンスカーを代表する車両でした。昨今の観光需要の先細りと、連接構造台車の維持、車体の保守などの他、小田急で進めているホームドア設置に支障があるため、このほど定期運用からの離脱となりました。今後はイベント列車での運用が予定されるものの2023年秋頃に完全引退の予定とのことです。

車両概説

小田急50000形電車(VSE)は2005年に登場した特急型車両で2編成が製造されました。箱根観光をメインとした小田急を代表するロマンスカーで、運転席を2階にして展望席を配置した独特のスタイルが特徴的です。晩年は江ノ島線での定期運用や多摩線への入線実績もあります。編成は10両で車両間に空気ばね付き台車のある連接構造となっており独特の走行音を聞くことができます。高速での曲線通過を実現するため、車体傾斜機構を採用しています。車内は空調機器等を車端部に配置し、客室内の天井高を大きく取ることで広々とした解放感を演出しています。3号車と8号車には化粧室があり、カフェカウンターも設置されています。また3号車には4人用のセミコンパートメントのサルーンが3箇所あります。

3月10日に相模大野駅から藤沢駅まで「ホームウェイ83号」に乗車し、11日に小田原駅で「はこね2号」の発車の様子を見てきましたのでご紹介します。

特急「ホームウェイ83号」に乗車

相模大野駅19時58分発の特急「ホームウェイ83号」藤沢行きが入線してきました。

室内天井高は約2.5m。LED照明に美しく照らし出される曲線のボールド(Vault)天井は、VSE(Vault Super Express)の名称の由来となっています。車端部の出入口の上には液晶22インチの車内案内表示モニターが設置されています。

座席は回転式リクライニングシートで、オレンジ色を基調としています。窓についている日除けのロールブラインドは高級感を演出しています。

座席は進行方向から5度外側を向いており、窓からの景観を楽しめるような構造となっています。

3号車・8号車の車体にはVSEの大きなロゴが掲示されており、運用終了に合わせ「感謝を込めて!」のラッピングが追加されていました。

藤沢駅に到着。多くの方が撮影をされていました。

今回乗車したのは第一編成でした。

藤沢駅の東海道線ホームから回送列車として出発するVSEを眺めます。


特急「はこね2号」をお見送り

3月11日金曜日は小田原駅にて9時25分発「特急はこね2号」新宿行きを見てきました。小田原駅コンコースにはVSE17年間お疲れ様の横断幕を掲げた撮影コーナーがありました。

箱根湯本9時3分発の「はこね2号」は小田原駅で7分ほど停車します。

はこね2号が入線してきました。

前日に乗車した編成と同じ第一編成でした。

9時25分定刻で新宿に向けて出発しました。

来年の秋までイベント列車で乗る機会がありましたら、またレポートしたいと思います。

トップ画面のロゴにはこちらのサイトの画像を引用させていただきました。
愛称別トレインマーク事典