【鉄道】J-TREC横浜の甲種輸送に使用される牽引機関車について(2022年度現在)
今回は総合車両製作所横浜事業所(J-TREC横浜)で入出場する車両を牽引するディーゼル機関車の話です。
J-TREC横浜を入出場するルートは横須賀線新川崎駅横の新鶴見信号場から東海道貨物線〜高島(貨物)線〜根岸線〜横須賀線〜逗子間で運行されています。
DE10形ディーゼル機関車(液体式)
2022年度に入りDE10形ディーゼル機関車を見る機会は無くなりました。現在も新鶴見機関区には3両(DE10 1662、DE10 1666、DE10 1726)が所属しているようです。いずれもJR貨物更新色です。最近は徐々に活躍の場が減ってきており、本線上で見られる機会も無くなりそうです。
DD200形ディーゼル機関車(電気式)
2017年6月に次世代の電気式ディーゼル機関車DD200-901号機が登場し様々な試験が行われ2019年8月に量産化第1号機が製造されました。今年度からJ-TRECの甲種輸送ではDD200形だけの運用になりました。現在も所属は愛知機関区ですが実質新鶴見機関区に常駐して活躍しています。
DD200-1号機
2019年8月製造の量産化1号機。
DD200−3号機
2019年9月製造。
DD200-5号機
2019年10月製造。
DD200-6号機
2019年11月製造。
DD200-15号機
2021年4月製造。
DD200-20号機
2022年2月製造。
DD200の牽引による甲種輸送が当たり前になりましたね。
DD200のディティール
DD200型ディーゼル機関車は電気式でディーゼル機関で発電した電力を交流モーターを動かして駆動します。DE10、DE11型と同様に前後非対称のセミセンターキャブ構造ではありますが、3軸-2軸であった動力台車が、保守の行いやすい2軸-2軸となりました。
ヘッドライトと尾灯についてはLEDが採用され、DE10では車体前頭部に取り付けられていたものが車端部の手すりに取り付けられています。また誘導時の安全性向上のため、手すりの色分けやステップが拡幅されています。
中央の運転台は運転席から外の確認ができるようスライド式の窓ガラスが嵌め込まれています。左右どちらの運転台が使用されているがわかる表示灯も電球式からLED式になっています。
短い2端側には主変換機と補助電源装置が内蔵されています。主変換器では単相交流発電機からの単相交流電力をコンバーターで一旦直流に変換、さらにインバーターで直流から三相交流に変換し台車に取り付けられている主電動機へ送られます。
運転室上部には列車無線アンテナと電笛、空気笛、空調室外機が設置されています。
長い1端部にはディーゼル機関と単相交流発電機と主電動機の送風機と冷却水熱交換機が搭載されています。
全長15.9m、重量58.8t、軸重14.7t、水冷4サイクルV型12気筒ディーゼル機関895kW、主電動機は三相かご形誘導電動機160kWが4基、最高運転速度110km/hとなっています。